2010年05月28日

「まるで時代劇の立ち回り」 加藤被告の「黒いもの」と警棒かち合う(産経新聞)

【法定ライブ 秋葉原殺傷 第9回公判】(2)

 《17人殺傷の現場となった東京・秋葉原の外神田3丁目交差点近くの勤務先から、事件を目撃したという男性が証言を続ける。騒ぎに気づいた証人が外へ飛び出したところ、加藤智大(ともひろ)被告(27)は交差点付近にいた男女に次々とパンチをするような素振りをして走り去った。男女はひざから崩れ落ちていったという》

 《加藤被告の後を追った証人が見たのは、路地裏で警察官と対峙(たいじ)する被告の姿だった。男性検察官が、このときの様子について詳しく尋ねた》

 検察官「そこで、男は何をしていましたか」

 証人「警察官と向かい合っていました」

 《証人は検察官に促され、警察官が立っていた位置を地図に赤字で書き込んだ》

 検察官「警察官は何をしていましたか」

 証人「警棒を出して、男を制止しようとするしぐさをしていました」

 検察官「男はどうしていましたか」

 証人「立ち向かうような感じでした」

 検察官「男は右手の黒いものを持って、何かしていましたか」

 《証人は加藤被告を後ろから追いかけた際に、右手に黒いものを握っていたのを目撃している》

 証人「(警察官と加藤被告が)2人でパチンパチンと…。時代劇でいう立ち回りのようなことをしていました」

 《証人は、加藤被告が手に持っていた黒いものと、警察官の警棒が当たる音をこう表現した》

 検察官「男は黒いものを振り回していたということですか」

 証人「はい」

 検察官「その後、警察官はどうしましたか」

 証人「男の人がなかなか抵抗をやめなかったので、警棒を置いて拳銃(けんじゅう)を抜きました」

 検察官「それを見てどう思いましたか」

 証人「正直、これで終わったなと思いました」

 検察官「『終わった』というのは、(男が)逮捕されるということですか」

 証人「はい」

 検察官「その後はどうなりましたか」

 証人「(勤務先の)ビルに戻りました」

 検察官「この事件に関係している車は見ていますか」

 証人「見ました」

 《車とは、加藤被告が交差点に突っ込んだ際に乗っていたトラックだ。証人は勤務先に戻る際に目撃したという》

 検察官「どのような様子でしたか」

 証人「運転席側のドアが開いていて、フロントガラスはクモの巣状になり、バンパーはずれていました」

 《加藤被告はトラックで複数の人をはねており、破損した車が衝撃の大きさを物語っている》

 検察官「その後、交差点でどのような様子を見ましたか」

 証人「いろいろな人が介抱されているのを見ました」

 《加藤被告にパンチをされたように見えた男性警察官や女性は交差点内で倒れたままの状態で、証人は「いずれも自分の力で立てなくなっていた」と証言した》

 検察官「こうした様子を見てどのように思いましたか」

 証人「とんでもないことが起きた、これはただごとじゃないと思いました」

 検察官「現場に血は流れていましたか」

 証人「血が道路にびっしり流れているのを…」

 《悲惨な光景を思いだしたのか、証人の言葉が最後まで続かない。検察官が別の質問を投げかけた》

 検察官「交差点以外で倒れている人はいましたか」

 証人「1人だけ見ました」

 検察官「男性でしたか、女性でしたか」

 証人「男性です」

 検察官「どんな様子でしたか」

 証人「身動きを一切していませんでした。周りの方が心臓マッサージなど、いろいろされていました」

 《この後、検察官は現場の写真などを証人に見せ、被害者が倒れていた位置などを確認し、証人自身が事件で受けた“傷”についても尋ねた》

 検察官「こうした状況を目撃し、事件後、あなたへの悪影響はありましたか」

 証人「食事、睡眠など…。なかなか寝付けない日々が…」

 検察官「最も衝撃的だったのは、どの場面ですか」

 証人「道路についた血を見た瞬間が焼き付いています」

 検察官「仕事面への悪影響はありましたか」

 証人「事件後、1〜2カ月は秋葉原に来る方が少なくなり、(勤務先の)売り上げも激減しました」

 《最後に検察官から「裁判官や被告人に言いたいことは?」と質問されると、証人ははっきりとした口調でこう述べた》

 証人「裁判官の方たちには、法に基づいて極刑にしていただきたい」

 《さらに、横の長いすに座った加藤被告の方へ顔を向け、続けた》

 証人「被告にはきちんと遺族や関係者に説明責任を果たしてほしい。そして、あなたが帰ってくる場所はもうないですから。きちんと反省してください」

 《当の加藤被告は、手元に視線を落としたままで、表情に変化はない》

 《男性検察官の尋問が終了した。続いて女性弁護人が質問に立った。証人に、事件当時の様子を改めて確認する》

 弁護人「男が警察官や女性にパンチを繰り出したように見えたというのは、走りながらですか」

 証人「はい。走りながら、こう、下から突き上げるように…」

 《証人は右のこぶしを上下させ、当時の様子を説明した》

 弁護人「男は手に何か持っていましたか」

 証人「そこは確認していません」

 弁護人「男は移動する間、ずっと走っていたのですか」

 証人「はい」

 弁護人「どんな様子で走っていましたか」

 証人「もう、全力疾走でした」

 弁護人「警察官と対峙しているとき、警棒と男が手に持っているものは何回ぐらいぶつかっていますか」

 証人「3回ぐらいです。カチンカチンカチンと。時代劇の立ち回りみたいに…」

 弁護人「男と警察官が向かい合っていたのはどのくらいの時間でしたか。かなり長い時間でしたか」

 証人「その時はそう思いました」

 =(3)に続く

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posted by シオタ ケイイチ at 23:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月26日

<ダイヤ鑑定かさ上げ>利益どこへ 市場縮小、業者「圧力」背景か(毎日新聞)

 ダイヤモンド鑑定会社大手「全国宝石学協会」(全宝協、東京都台東区)が業界基準よりカラー(色)を甘く鑑定し、評価をかさ上げしたとされる問題は21日、業界団体が全宝協が鑑定したダイヤの無料再鑑定方針を打ち出し、わが国のダイヤ鑑定の信頼性に疑問符がつきかねない局面を迎えた。鑑定を甘くしても鑑定会社が直接もうかるわけではないのに、なぜこうした問題が起きるのか? 専門家は「甘い鑑定を望む宝石業者の圧力が背景にある」と指摘する。【河津啓介、馬場直子、阿部周一】

 ダイヤは宝石輸入・卸業者が品質に応じた価格を自らが見極めて仕入れる。その後、鑑定会社に「簡易鑑定書」の作成を依頼し国内取引に使う。さらに小売り段階で正式な「鑑定書」が発行され、ダイヤと共に消費者の手に渡る仕組みだ。

 ある鑑定会社幹部は今回の問題について「悪いのは鑑定会社だけではない」と強調した。言葉の裏には、かさ上げで最も利益を得るとされる宝石輸入・卸業者の存在がある。

 例えば、仕入れ値が同じダイヤでも、鑑定結果が異なれば小売業者や消費者への販売価格も異なる。輸入・卸業者にとっては、自身が見込んだ品質より高く鑑定されるほど、仕入れ値との差益が大きくなるわけだ。都内の輸入・卸業者は「私たちも目利きのプロ。当然、鑑定会社に希望ランクを伝えるし、評価が低ければ見直しを要求したり他社に変えることもある」と証言した。全宝協幹部も「輸入・卸業者の圧力はある。例えばGランクの鑑定書をほしがる業者が一つ下のHランクから見た目のいい石を選んで鑑定に出すこともある」と打ち明けた。

 一方で、この卸業者は「『圧力』と受け止めて鑑定をゆがめるのは勘違い」とも語る。鑑定会社には受注量維持のため鑑定結果をねじ曲げる誘惑を常に振り払う倫理観が求められるという。

 宝飾会社大手「ミキモト」の元常務で宝飾史研究家、山口遼さんは「鑑定を巡る不正の背景には、利益のために甘い鑑定を要求する輸入・卸業者の根本姿勢がある。鑑定会社ばかりでなく、圧力をかける側にも問題がある」と指摘した。

 また、鑑定業界の「過当競争」もある。大手1社が寡占状態の米国などと違い、日本は数十社が乱立。81年に有力鑑定会社などが「宝石鑑別団体協議会」(現在23社)を発足させ、品質項目の基準統一化を進めてきたが、未加盟の鑑定会社は独自の評価で鑑定書を出している実情がある。

 バブル期、3兆円規模だった宝飾品市場は約3分の1に縮小し、業界からは「市場縮小で従来のすみ分けが崩れた」との声も漏れる。

 山口さんは「業者の圧力と過当競争。この二つを正さない限り、依頼主に都合の良い結果を書く鑑定会社が生まれてもおかしくない」と語った。

 全宝協は今回、「許容範囲の修正で消費者に不利益はない」と不正を否定したが、山口さんは「消費者は宝石の知識がない。売る側が100%責任を持たなければならない」と業界の信頼性が不可欠との認識を強調した。

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posted by シオタ ケイイチ at 19:45| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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